2016第2講座:福岡県福岡市ぶどう畑、岡垣町ぶどうの樹(レポート6)

①新開社長

「媚びない農業」はお客様を満足させるという自負の裏返しといえるもので、相当な努力をされた上での誇りと自信に満ちた発言であった。
特に社長自ら積極的に接客して、お客様の声を聞きだし改善と提案に結びつけ店づくりを行っていく姿勢がお客様・従業員・取引先から支持される最大の理由であろうと思う。
また、取引先である農家様へ対する配慮(返品・値下げせず厨房で利用/商品の引き取りなどの実施)がパートナーとしてお互い良好な取引を継続していく、その姿勢は店舗が拡大しても変わらずにマネージャーをはじめとした従業員にいきわたっている。このようなサプライヤーに対する相互扶助の姿勢は頭で理解していても継続していくことが難しく、弊社にとっても参考にすべき点であると感じた。
直売所視察では、店舗での従業員の接客のレベルの高さに驚かされた。
お客様の並んでいる状況を判断し、売り場にいた店員が瞬時に隣のレジを開きお客様を待たせずに誘導し清算していく。都心のCVS7-11を彷彿させるレジの対応レベルに真心のこもった接客が加わり高度な接客が形成されている。
従業員が提案や改善に自発的に参画できる仕組みが、このようなレベルの高い接客を実現できる理由であろうと考えさせられた。

②江頭マネージャー

従業員全員が参画する改善と提案制度、情報伝達の共有化のしくみを聞き、自部門でも取り入れるべき良案であると感じた。複雑化せずに誰もが参画しやすい土壌を作ること、また従業員の提案は全て取り入れ実現するという前向きな環境づくりが非常に大切であると感銘を受けた。

③「ぶどうの樹」

・小役丸社長
地産地消の徹底と地域に対する貢献。ぶどう畑と同じくお互いにWINの関係を築く仕入先とのパートナー制度。無いものは自分たちで作るという地産地消の徹底。袖のないシャツは売らないという品質へのこだわりは製造業の品質に対する考え以上の強さを感じた。お客様・従業員・地域をともに喜ばせる企業姿勢を実践している企業であった。フグのブランディングの展開などは付随するポン酢・ネギなどのオプションまで地物でオリジナルをつくりブランド化をさせていく構想で、オプションを軽視することなく付加価値あるオプションが更にフグのブランド力を高めるものとなる。メーカーとして今後のモノづくりの考えに大いに参考となった。
・奥本部長
改善活動の見える化と定期運営の仕組み、また教育については従業員を個々に責めずに、できないことは全員でできるように仕組みを考え共有化するマネジメントは見習うべきものがあった。
社長の言う「かゆいところに手が届く接客」というキーワードは、大人数となった組織の中で従業員へ理念と行動指針を浸透させていくのに最適に考え抜かれた端的なフレーズであると感じた。それを使い接客の指針を従業員の皆様に浸透させていくのが奥本部長の現場目線の工夫である。
企業が大規模になれば理念・方針の浸透が困難となり官僚化していく中で、複雑化しないでわかりやすく考えを伝達していく奥本部長の手法はお客様と従業員を大切にする思想の中で生まれてくるものであり、そこに注力しているぶどうの樹の強みがあると感じた

④やっぱぁ~岡垣

・早苗社長
ビワにこだわり特化したブランド戦略と岡垣地場野菜差別化をはかり、鮮魚を併せて店舗を大規模化して顧客への利便性を高め集客力を強めている。今後2-3年で移店を検討。スイーツのケースも併せ提案を行うお話をさせて頂いた。
今回の研修を通じて
各直売所の方がサプライヤーである農家、従業員の方たちとの良好な関係維持に苦心されており、接客の中でお客様をもてなすとともに、その中から要望や不満を聞きだし改善を行って店づくりを行っていることを知った。販売形態は違うが労務管理、改善、モノづくりに関しての取組と課題は私どもメーカーと同じであり大いに参考になった。